活動記録

お米作りもいよいよ終盤。脱穀作業(年長組)

2020年11月24日

6月にどろんこになりながら植えたお米の苗がぐんぐんと育ち、見事な稲穂になっていました。そして先日、今度は年長さんたちが見事な鎌さばきを見せてくれて稲刈りをしてきました。それからもお天気がいい日が続き、干すこともできて、今度はいよいよ、脱穀作業です。

しかし、今年はお天気に恵まれていますね~、稲刈りの日もそして今日の脱穀も青空の下での体験となりました。

姉妹園の村中保育園近くの後藤さんのご家族にお世話になっています。並んで元気にご挨拶をしてから始めましょう。

「おはようございます。おねがいします。」

後藤さん宅は大正時代から多く使われてきた、「足踏み脱穀機」と「唐箕」をお持ちで今回はその貴重な道具を使わせていただいての体験です。

足でペダルを踏むと針金がついたドラムのようなものが回転します。その回転により、刈り取った稲からモミを外していくのです。

ペダルを踏むと勢いよくドラムが回転して、バイクのブンブーンとエンジンをかけるような音に似た音がしていました。子どもたちもその音がどこからしているのか最初はキョロキョロしていました。ペダルを踏むことが簡単そうに見えてこれがなかなか難しく、上手くタイミングよく踏まないと逆回転してしまったりするんですよ。

その難しい足踏み脱穀機も、みんなとてもペダルを踏む速さや動きがよくて、現地の方たちも褒めてくださっていました。音を立てながらどんどん稲からモミが外れていくのを目の前にして真剣モードです。

昨年は黒米という種類でお米も真っ黒でそれを白米に入れて炊くと赤飯のように色がつくというお米を育てていましたが、今年は緑米という種類のもち米でモミの色は黒米のように黒っぽい色をしていますが、もみ殻がとれると中はうっすら黄緑っぽいお米のようです。こちらももち米の一種だそうです。

足踏み脱穀機を体験した子は、モミが落ちた稲を短くカットしてもらいそれを田んぼの地面にバラバラとじゅうたんになるようにちりばめました。

ブワ~っと、思いっきりまき散らしても、「ありがとう。」と言われる状況って子どもたちにとっては面白くて楽しいですよね。広~い稲刈り後の田を走り回っていました。

これで終了ではありませんよ。脱穀機で落とされたモミにはまだまだ稲の葉やくずが混じっています。これを、「唐箕(とうみ)」というこちらも大正時代から使われている機械を使って行いました。「大正時代ってわかるかな?」に、「きょうりゅうがいたころだよね!」という子がいて、教えてくださっている後藤さんも「その時代はもっともっと昔かなあ。」と笑っておられました。

こちらが「唐箕」です。くるくるとハンドルを回して、人工的に風を起こしてモミやくずなど重さごとに選別していきます。

くるくる、くるくる。こちらの作業も回すだけと簡単そうに見えますが、この回す速さがポイントで早すぎても遅すぎてもダメなんですよ。でも、この唐箕の作業も子どもたちは、とても上手で褒められていましたよ。褒められることって子どもたちはもちろんうれしいでしょうけれど、子どもたちのことを褒めてくださっているのを聞くとなんだか私たちもとっても嬉しい気持ちになりました。

風のちからでくずが飛んでくるので、風が出てくるところが面白いのか手を当てて風を感じている子もいました。これ、正面に立ってしまうと、自分の顔にモミのくずがバア~っとかかってしまうので要注意なんです。

脱穀の作業も終わりに差し掛かった頃、稲が干してあった竹の棒で鉄棒をして遊んでいました。子どもたちがこのように遊んでも全然大丈夫だったこの竹はとっても丈夫なんですね。

お米ができるまでって大変な作業がたくさんあるんですね。田植えをしてから稲刈りをするまではこちらのご家族に成長をお願いしていました。きっと田植え・稲刈り・脱穀の作業以外にももっともっと大変なこともあるのだと思いますが子どもたちは十分に体験できたと思います。

青空の下、刈った稲の上でごろ~ん。気持ちいいよね。ぽかぽかしてきてこのままお昼寝でもしたいくらい。

あとは、精米をしてくださってから、『令和2年 桃花台ひまわり幼稚園新米』が出来上がってきますよ。年長さんがどろんこになりながら植えた小さな苗から育ったお米と思うと感慨深いですよね。楽しみです。

そして、お米作りを田植えからずっとご指導してくださり田んぼも提供してくださった後藤様ご家族の皆様と子どもたちが伺うとお手伝いに来てくださっている地元の方々のご協力あってできたことなので感謝の気持ちでいっぱいです。本当にどうもありがとうございました。子どもたちも、感謝の気持ちを伝えてから幼稚園に戻ってきました。毎日のように口にするお米、一粒一粒を大事に食べてくださいね。